環境税は再エネ移行に貢献しているか?

2025年6月6日の論文を読んで、環境税の知見を深めようのコーナー。おもしろいよ。
keene 2025.06.16
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ドイツもそろそろ暖かくなってきました。朝は17℃ほどでちょい寒ですが、昼過ぎには30℃近くになってきて、緑もイキイキとしております。僕は今学期の4つのプレゼンのための資料作成を毎日こなすばかりでございます。

さて、最近は異端派のポスト成長周りにハマっておりましたので、今回は主流派の環境経済学の基礎、「環境税」についての論文を読んでいきます。論文タイトルは「環境税は、新興工業国における再生可能エネルギーへの移行において、自動的安定化機能を果たすのでしょうか?」でして、フィリピンや南アフリカ、ブラジル、中国、トルコにおける、1998年から2021年までのデータを分析して、環境税の効果を測っております。

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続きは、4099文字あります。
  • なぜ新興工業国(NICs)が重要なのか?
  • 環境税は「自動安定化装置」となり得るか?
  • 政策提言:環境税をより効果的にしようぜ
  • まとめ

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